療育

支援制度は存在する。でも、担当者は「いない」

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「アメリカは療育が進んでいる」という言われ方をよくする。ABAも、Speech(言語療法)も、OT(作業療法)も、保険でカバーされる仕組みがあって、学校側にも特別支援の枠組みがある。仕組みの一覧だけを見れば、たしかにそうだ。

ただ、その仕組みを実際に動かす人が、慢性的に足りていない。

息子が3歳の頃、ある先生に教えてもらって発達評価の電話をかけた時、最初の空きは6ヶ月先だった。評価が終わってからセラピーが始まるまでには、さらに数ヶ月かかる。これは、私たちの地域だけの話ではない。BCBA(行動分析士)も、Speech Pathologist も、OT も、Developmental Pediatrician も、全国的に足りていない。「待機リスト1年」みたいな話は珍しくない。

理由はだいたい同じで、需要に対して資格を持つ人の数が伸びていない。加えて、保険会社が払うリインバースメント(請求金額の払い戻し率)が低く抑えられている分野でもあるので、現場のセラピストの給与水準が見合わなくて離職する、という流れも続いている。息子のABAでも、担当のセラピストは何回か入れ替わった。

学校側も似たような状況にある。特別支援の予算は連邦と州の両方でカットが続いていて、現場のスタッフが足りない、という話自体はずっと言われている。

息子は今は中学で、毎年IEP(個別教育計画)のミーティング自体はちゃんと開かれる。ただ、ミーティング以外で実際に何かが動いているかというと、本人に聞く限り、ほぼ何もない。去年は担当のケースワーカーがランチバディを作るのを手伝ってくれた、それだけだった。今年は新しい担当者が来たらしいけれど、聞く限り、特別なことはしていない。

これが中学校の運用としてこういうものなのか、人がいなくて回っていないのか、そこは区別がつかない。息子はそろそろIEP卒業も視野に入ってきているので、意図的に手をかけずに様子を見ているのかもしれない。とはいえ、毎年ちょこちょこ呼び出される問題はまだあるので、「いざという時のために」とりあえずIEPに入れたまま、卒業のタイミングは本人の成長次第、という構えでいる。

「制度がある」と「制度が機能している」は、別の話だ。書類の上にある仕組みと、実際に子どもの前に座ってくれる人がいるかは、また別の問題で、後者の方が、たいてい不足している。

それでも、紙の上に枠組みがあるだけで、親が交渉や請求を始められる、という点はやはり大きい。何もない状態よりは、たぶんずっといい。ただ、「進んでいる」と一言で片付けるには、こちら側で電話を3時間かけたり、待機リストを6ヶ月待ったりする日が、わりと挟まる。

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