ギフテッドクラスに入れた。それで万事解決、ではなかった
うちの学区では、3年生のときに全員がIQテストを受ける。そこで130以上を取った子が、4年生・5年生でGATE(Gifted and Talented Education)クラスに入る。日本のメディアでアメリカのギフテッド教育が紹介されるとき、よく出てくるアレだ。
息子はこのテストで143を出して、GATEに入った。
結論から書くと、入ったからといって、世界が劇的に変わるわけではない。
GATEといっても、1科目だけ、週に2〜3回その教室に行く、というスタイルだ。他の子たちは普段どおり通常の授業を受けていて、その時間だけギフテッド判定の子たちがGATEの教室に移動する、という形になっている。特別すごいことをやるわけではないけれど、通常の授業とはちょっと違ったことをやる。たとえばある年は「脳」がテーマで、それに関していろいろなことを学んだり、体験学習をしたりしていた。日本でいう課外授業に近い感覚かもしれない。
息子は学校の授業がとにかくつまらなかったので、こういうクラスがあるだけで息抜きになっていた、というのが正直なところだ。残りの時間は普通の通常学級にいるから授業中に退屈してしまう問題は残るのだけど、それでもGATEの時間があるだけ助かる、という感じだった。
もうひとつ、これは2e特有の話だけど、ギフテッド側の支援と、発達障害側の支援は、別の窓口・別の予算・別の書類で動いていて、互いにあまり連動しない。「アカデミックは伸ばしたい、でもソーシャルでは支援が要る」という子を、ひとつのプランで見てくれる仕組みは、私の知る範囲ではまだ整っていない。
現場感覚としては、「ギフテッド教育」と「特別支援教育」がそれぞれ独立して存在していて、その両方にまたがる子は、親が自分でブリッジを架けなきゃいけない、というのが近い。しかしギフテッドの子が多い学校は、発達障害を持ってる子も少なくないので、特別支援教育の方も充実している傾向があるので、両方にアクセスできる可能性は高い。
なので、アメリカに引っ越せば全部解決、という話ではない。むしろ、選択肢が多い分だけ、選ぶ責任も多い。これはこれで、地味に消耗する。日本に出来ることはたくさんあるし、アメリカも完成形ではない。